西行は気色の杜を訪れたか

気色の杜は、霧島市に4ケ所ある歌枕の地の1ケ所である。 ここに山家集に収められた西行法師の「音に聞くけしきの杜に来てみれば立ちそふものは哀れなりけり」という歌が紹介されている。 この歌だけを見ると西行が気色の杜を訪れたと思ってしまう。しかし…

浜下り千三百年祭

昨年の鹿児島神宮の浜下りは、隼人の乱からの千三百年記念祭として催行された。 記念祭のテーマは、隼人の乱に関係する大分県の宇佐神宮、鹿児島県曽於市大隅町の岩川八幡神社、宮崎県都城市山之口町の的野正八幡宮、宮崎県日南市飫肥の田ノ上八幡神社の祭り…

隼人の乱と浜下り

昨年10月22日の南日本新聞に、直木賞作家の澤田瞳子さんが、鹿児島市で開催された海音寺潮五郎文化講演会での講演で「隼人の乱を調べ、書き進めている」と明かしたという記事が出ていた。わくわくしながら出版を待っている。 ところで、鹿児島神宮浜下りは、…

鹿児島神宮ー御神幸地

鹿児島神宮から約5kmの鹿児島湾奥、隼人港の近くに鹿児島神宮の御神幸地がある。 現在は住宅地の中だが、嘗てはここらが海岸線だった。 海幸・山幸物語では、兄の海幸彦から借りた釣り針を失くしてしまった山幸彦が、綿積神の宮に行き、海神の助けで釣り…

短歌ー浜田到を語る会

昨日は、第7回「浜田到を語る会」だった。 短歌はずぶの素人ながら、この会には毎回参加している。 浜田到は、昭和の中期に塚本邦雄や寺山修司などとともに、前衛短歌の旗手として活躍した歌人である。 昭和43年(1968年)に49歳で亡くなってから5…

鹿児島神宮ー海幸・山幸物語

鹿児島神宮の御祭神は彦火火出見尊で、神話の海幸・山幸物語に由来する。 神話では、天照大御神→天忍穂耳尊→瓊瓊杵尊と続くが、この瓊瓊杵尊と木花佐久耶姫の間に生まれた三神のうち、上の兄が火闌降命で海幸彦、下の弟が火遠理命で山幸彦である。 鹿児島神…

鹿児島神宮ー宮内の古代以前

鹿児島神宮の西側参道方向への駐車場出口付近土手に宮坂貝塚と言う貝塚がある。 上野原縄文の森資料によると、縄文時代早期末(約7400年前)のもので、鹿児島県では最古級ということである。 貝塚の上層が、約7300年前に噴火したと言われる鬼界カルデラの火…

鹿児島神宮

私たちの住む宮内は、鹿児島神宮の門前町である。 鹿児島神宮の主祭神は彦火火出見尊で、お妃の豊玉比売命が同じ御帳台に祀られている。 主祭神が、天照大御神→天忍穂耳命→瓊瓊杵尊→彦火火出見尊→鵜鷗葺不合尊→神武天皇と繋がる皇室の祖先であり、明治7年(1…

霧島・宮内散歩

自分の住む町の歴史を学び、調べていくことは楽しい。 この宮内には、隼人塚や鹿児島神宮など国や県、市の指定文化財も多くある。 隼人塚 ただ、鹿児島は廃仏毀釈が激しかった。 そのため、石像のほとんどが頭や腕などをもがれるなど破損している。 これは、…