鹿児島神宮の主祭神は彦火火出見尊で、お妃の豊玉比売命が同じ御帳台に祀られている。
主祭神が、天照大御神→天忍穂耳命→瓊瓊杵尊→彦火火出見尊→鵜鷗葺不合尊→神武天皇と繋がる皇室の祖先であり、明治7年(1874年)に神宮号が宣下された。
鹿児島神宮の以前の名称は鹿児島神社である。
延長5年(927年)完成の延喜式では、鹿児島神社は大隅、薩摩、日向で唯一大社に列せられている。
7世紀末に古代律令国家の日向国が成立したが、702年に薩摩国が、713年の大隅国が分立した。大隅国も薩摩国も、元々は日向国だったのだが、何故か大隅国の鹿児島神社だけが大社なのである。何故だろうか。
鹿児島神宮由緒略記によると、鹿児島神宮の創祀は、神代又は神武天皇の御代とされている。それでは、その頃から鹿児島神社だったのだろうか。
社伝では、創建が和銅元年(708年)とあるが、神社が建てられたのがこの年だったのだろうか。
ある郷土史家は「ここには元々、在来の神様が祀られていたが、大和朝廷がこの地を平定したあと神様もすげかえた」と説いている。